Eye & Contact Lens | アメリカのコンタクトレンズ学会誌から最新の論文抄録

コンタクトレンズによるドライアイの治療に対するアジスロマイシン1%点眼液の安全性と有効性
Safety and Efficacy of Topical Azithromycin Ophthalmic Solution 1.0% in the Treatment of Contact Lens–Related Dry Eye

Jason J. Nichols, Katherine M. Bickle, Richard C. Zink, Michael D. Schiewe, Reza M. Haque, and Kelly K. Nichols
March 2012, Volume 38, Issue 2, pp. 73–79

目的:
本試験的研究は、コンタクトレンズによるドライアイ患者に対するアジスロマイシン1%点眼液の安全性と有効性を評価することを目的として実施した。
方法:
本試験は、コンタクトレンズ・ドライアイ質問表(CLDEQ)を用いてコンタクトレンズによるドライアイと診断された患者を対象とした、4週間の単施設非盲検試験である。対象患者は50例であった。患者は無作為に、アジスロマイシン群(アジスロマイシン点眼液を1日目、2日目に1日2回投与、3日目~29±1日目に1日4回投与)、およびうるおい点眼薬群(うるおい点眼薬「Visine for Contacts」を1日目~29±1日目に1日4回投与)の2群に分けられた。快適装用時間、総装用時間および乾燥感のデータを収集するため、投与期間中、患者に日誌を毎日記録させた。また、来院時には、涙液浸透圧、フルオレセイン染色による角膜ステイニングおよび視力を測定した
結果:
試験には50例が参加し、44例が試験を完了した。アジスロマイシン群の1例、およびうるおい点眼薬群の5例が、有害事象により試験を中止した。アジスロマイシン群では、快適な装用時間の平均は基準値から延長し、2週後、3週後および4週後(P=0.004、主要評価項目)ではうるおい点眼薬群と比較して統計学的に有意な差が認められた。アジスロマイシン群での快適な装用時間の平均値の改善は、投与期間(1~4週後)を通じて2時間を越えていた。総装着時間、低コントラスト視力および涙液浸透圧には、2群間で統計学的に有意な差は認められなかった。眼の乾燥感(夜の評価)の基準値からの改善は、2週後および3週後の時点で、うるおい点眼薬群に比較してアジスロマイシン群で統計学的に有意な改善が認められた(いずれもP=0.015)。さらに、2週後に行われたCLDEQによる再評価でドライアイではないと分類された患者は、アジスロマイシン群で有意に多いことが示された(P=0.05)。
結論:

コンタクトレンズによるドライアイ患者に対するアジスロマイシン点眼液投与は、忍容性が良好であり、快適なコンタクトレンズ装用時間を有意に改善することが示された。

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シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの終日装用におけるコンタクトレンズ誘発性の角膜輪部周辺の結膜ステイニング
Contact Lens–Induced Circumlimbal Staining in Silicone Hydrogel Contact Lenses Worn on a Daily Wear Basis

Maïssa C, Guillon M, and Garofalo RJ.
January 2012, Volume 38, Issue 1, pp. 16–26

目的:
この研究の第1の目的は、さまざまなエッジデザインのシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズにより角膜輪部周辺に生じた結膜ステイニングを評価することである。第2の目的は、角膜輪部周辺の結膜ステイニングと快適性の関連を検討することである。
方法:
4種のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ(ACUVUE OASYS[ナイフ様エッジデザイン]、AIR OPTIX、Biofinity[彫刻刀様エッジと丸味のあるエッジの複合デザイン]、PureVision[丸味のあるエッジデザイン])および1種のハイドロゲルコンタクトレンズ(ACUVUE 2[ナイフ様エッジデザイン])について検討した。本試験では、ソフトコンタクトレンズ使用者27例を対象に、各タイプのコンタクトレンズを順不同で10±2日間装着させた。管理された実験条件下で、リサミングリーン染色の角膜輪部周辺の結膜ステイニングを撮影し、そのデジタル写真を二重盲検下で画像解析した。
結果:
得られた結果により、コンタクトレンズのエッジデザインは、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズにおける角膜輪部周辺の結膜ステイニングに影響を及ぼす主要な因子であることが示された。すなわち、眼表面から浮き上がる丸味のあるエッジではステイニング発生率が最も低く(平均0.19%)、眼表面に密着するナイフ様エッジではステイニング発生率が最も高かった(平均1.34%)。コンタクトレンズ素材の硬さも角膜輪部周辺の結膜ステイニングに影響を及ぼすことが示された。また、角膜輪部周辺の結膜ステイニングとコンタクトレンズの快適性には逆相関が認められた。すなわち、丸味のあるエッジデザインでは快適性が最も低く(72点[100点満点で評価])、ナイフ様エッジデザインでは最も高かった(87点)。
結論:

ソフトコンタクトレンズ装用は角膜輪部周辺の結膜ステイニングを誘発し、そのステイニングの程度はコンタクトレンズのエッジデザインの影響を受ける。しかし、結膜ステイニングの発生率の高さと快適性の低下は関連していない。

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シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ終日装用における目の快適性、視力およびコンタクトレンズケア用剤による角膜ステイニングの比較
Comparison of Ocular Comfort, Vision, and SICS During Silicone Hydrogel Contact Lens Daily Wear

Diec J, Evans VE, Tilia D, Naduvilath, Holden BA, and Lazon de la Jara P
January 2012, Volume 38, Issue 1, pp. 2–6

目的:
この研究の目的は、コンタクトレンズケア用剤による角膜ステイニングとシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの快適性および視力との関連を検討することである。
方法:
4種のコンタクトレンズケア用剤と6種のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを組み合わせた24群(各群約40例)を対象として、3か月間終日装用で両眼に装用した非盲検調査をレトロスペクティブに解析した。コンタクトレンズケア用剤による角膜ステイニングの有無と自覚的評価を2週間後、1ヵ月後、3ヵ月後に実施した。
結果:
対象患者は計1,051例であった。コンタクトレンズケア用剤による角膜ステイニングを認めた患者では角膜ステイニングを認めなかった患者に比べて、自覚的評価が有意に不良であった(1日を通した快適性[7.9±1.7 vs. 8.5±1.4、P=0.03]、1日の終わりの快適性[6.6±2.1 vs. 7.4±1.9、P=0.03]、1日を通した乾燥感[7.4±1.9 vs. 8.0±1.7、P=0.04]、1日の終わりの乾燥感[6.7±2.2 vs. 7.5±2.1、P=0.01]、灼熱感およびチクチク感[8.5±2.0 vs. 8.9±1.8、P=0.02]、1日を通した視力[8.2±1.6 vs. 8.7±1.3、P<0.001])。
結論:

コンタクトレンズケア用剤による角膜ステイニングを認めた患者では、角膜ステイニングを認めなかった患者に比較して自覚的な快適性および視力が不良であることが示された。

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涙液分泌不全患者における結膜ゴブレット細胞密度に対するシクロスポリンA点眼液+人工涙液の併用療法と人工涙液単独療法の有効性の比較
Effects of Topical Cyclosporine A Plus Artificial Tears Versus Artificial Tears Treatment on Conjunctival Goblet Cell Density in Dysfunctional Tear Syndrome

Demiryay E, Yaylalı V, Cetin EN, and Cem Yıldırım C
September 2011, Volume 37, Issue 5, pp. 312–315

目的:
シクロスポリンA点眼液+人工涙液の併用療法の涙液分泌不全患者における有効性を人工涙液単独療法と比較した。
方法:
涙液分泌不全患者42例を試験対象とした。対象者選定基準は、シルマー1法(非麻酔下、5分間)のスコアが10 mm未満で涙液層破壊時間(BUT)が10秒未満とした。患者を無作為に2群に分けた。試験群(22例)には、0.05%シクロスポリンAの1日2回点眼および防腐剤を含まない人工涙液の1日4回点眼を4ヵ月間施行した。対照群(20例)には、防腐剤を含まない人工涙液の1日4回点眼のみを4ヵ月間施行した。治療前と終了後に、各群におけるBUT、シルマー法のスコア、角膜フルオレセイン染色、結膜リサミン・グリーン染色、およびimpression cytologyによるゴブレット細胞密度を測定した。
結果:
試験群では、4ヵ月間の治療後、すべてのパラメータにおいて治療開始前に比べて有意な改善が認められた(すべてP<0.001)。対象群では、治療後に角膜フルオレセイン染色(P<0.001)、結膜リサミン・グリーン染色(P = 0.014)の改善が認められたが、BUTおよびシルマー法のスコアには有意な変化は認められなかった。4ヵ月後、試験群では対照群に比べて、BUT(P = 0.020)、シルマー法のスコア(P = 0.002)、ゴブレット細胞密度(P =0.006)、角膜フルオレセイン染色(P = 0.003)および結膜リサミン・グリーン染色スコア(P = 0.017)に有意な改善が認められた。
結論:

シクロスポリンA点眼液+人工涙液の併用療法は、ゴブレット細胞密度を有意に増加させ、涙液分泌不全の兆候を軽減し、眼表面の状態を改善する。

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ヒト角膜上皮細胞における過酸化水素タイプのコンタクトレンズ消毒システムの影響(In Vitro)
Effects of Peroxide-Based Contact Lens–Disinfecting Systems on Human Corneal Epithelial Cells In Vitro

Benjamin J. Konynenbelt, Daniel S. Mlnarik, and John L. Ubels.
July 2011, Volume 37, Issue 5, pp. 286–297

目的:
中和した過酸化水素(H2O2)タイプのコンタクトレンズ消毒液中の残存H2O2が単層および重層のヒト角膜輪部上皮細胞の形態、生存率、バリア機能に及ぼす影響を評価する。
方法:
ヒト角膜輪部上皮細胞を、0.01% H2O2を含むコンタクトレンズ用剤に10、20、60分間暴露した。単層あるいは重層細胞の形態を顕微鏡で観察した。単層あるいは重層細胞の生存率はlive/deadアッセイを用いて測定し、単層細胞の生存率はフローサイトメトリーを用いて定量した。バリア機能に及ぼす消毒液の影響は、インサートメンブラン上に培養した細胞におけるフルオレセインの透過性と経上皮抵抗を測定することにより評価した。H2O2による傷害テストの感受性を検討するため、さらに0.01%~0.3% H2O2を含む培養液中に重層細胞を暴露した。
結果:
すべての消毒液は、単層細胞の膨潤を引き起こした。pH 7.9において、H2O2を含む、含まないに関わらず、用剤は単層細胞の生存率を軽度に低下させたが、重層のヒト角膜輪部上皮細胞の生存率とバリア機能には影響を及ぼさなかった。また、培養液中のH2O2(≧0.1%)は、重層のヒト角膜輪部上皮細胞に対して回復不能なダメージを与えた。
結論:
重層細胞を用いたテストでは、培養液中のH2O2による傷害が検出されたものの、中和したコンタクトレンズ消毒液では、残存H2O2はin vitroで重層細胞に影響を及ぼさなかった。これらの結果より、H2O2は適切に使用した場合、安全な消毒液であることが示唆された。単層細胞と重層細胞を比較した結果から、H2O2による傷害に対する感受性は単層細胞のほうが高いことが示唆され、また本試験における重層細胞に対する中和した消毒液の影響は、正常な角膜上皮の反応をよく予測できるものであるかもしれない。
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紫外線曝露の疫学的展望-公共の健康問題
An Epidemiological Perspective of Ultraviolet Exposure—Public Health Concerns

Robyn M. Lucas
July 2011, Volume 37, Issue 4, pp. 168–175

皮膚癌発症率の急激な増加や成層圏オゾン層の減少への懸念から、この30年間で多くの国が強力な太陽光からの保護プログラムを作成した。またビタミンDは、ほとんどの部位において、主に紫外線(UV)照射を受けて開始される生合成により皮膚で作られるため、最近になって、「太陽光曝露のジレンマ」というように考えられているビタミンD不足の蔓延についても関心が高まっている。しかし、UVに関連する同様なジレンマが、眼に関しても存在するかどうかについてはあまり注目されていない。

われわれが現在知る限り、UV曝露は眼に対して有害な影響のみを与える。多量のUVへの急性曝露によって光線角膜炎や光線結膜炎が引き起こされることについては強力な証拠があり、少量のUVの慢性的な曝露でさえも、白内障、翼状片および角膜や結膜の扁平上皮癌の危険因子となる。眼球のメラノーマ、加齢黄斑変性症を含む他の症状への関連についての証拠はまだ弱いが、UV曝露に関連した眼病は世界中でよくみられるものであり、生活に支障を来たし、大きな負担となっている。

太陽光からの保護に関する安全性情報については、あまりに多岐にわたる要因 ― 環境中のUV、肌質、年齢、体重、衣類の習慣、薬物、その他 ― が関連しているため、最適な太陽光曝露に関する「正しい」公共の健康メッセージは明確ではない。また、ビタミンDの健康への有益性に関する非常に多くの考えがあるものの、それを支持するあるいは反論する強い証拠はなく、不明瞭な点はまだ多い。UVによって引き起こされる眼病を明らかにすること、太陽光に対する保護対策により病気の負担が軽減されるかどうかを評価すること、眼へのUV照射から得られる有益性の解明など、適切なアドバイスを公共に提供するためにはさらなる証拠が必要である。

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アイブラックとMaxsightカラーコンタクトレンズ使用時の低コントラスト視力の比較
Comparison of Low-Contrast Visual Acuity Between Eye Black and Maxsight Tinted Contact Lenses

Fraser C. Horn, Graham B. Erickson, Brock Karben and Benjamin Moore
May 2011, Volume 37, Issue 3, pp. 147–152

背景:
屋外競技のスポーツ選手は、眩しさを軽減しコントラストを向上させる製品を求めている。本試験では、アンバー(琥珀色)のMaxsightコンタクトレンズ(CL)または無色CLを装着し、さらにアイブラック・グリース(スポーツ選手が目の下に付ける黒い防眩・遮光グリース)を塗る場合と塗らない場合で、眩しい屋外における低コントラスト視力の成績を比較した。
方法:
17例の被験者に無色CLのみ、無色CLとアイブラック・グリース、Maxsight CLとアイブラック・グリース、Maxsight CLのみの組み合わせで使用させた。組み合わせ毎に被験者の低コントラスト視力を評価し、質問票に答えさせた。また、試験終了時にも質問票に答えさせ、各組み合わせの効果を調査した。
結果:
無色CL装着時の低コントラスト視力の平均は20/18.4であり、さらにアイブラック・グリースを塗ると20/17に改善された(P=0.132)。Maxsight CL装着時の低コントラスト視力は20/15.4であり無色CLに比して有意に改善されたが(P<0.05)、アイブラック・グリースを塗ってもさらなる改善は認められなかった。質問票への回答からは、低コントラスト視力試験全体を通してMaxsight CLが好まれることが示された。
結論:
アイブラック・グリースはスポーツ中もしくはスポーツを楽しむ環境で広く使われているが、低コントラスト視力に対する有意な効果は認められなかった。本試験の結果から、眩しい太陽光の下ではアンバーのMaxsight CLの方が視機能に対してより優れた効果を発揮することが示された。
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タキストスコープ(瞬間露出機)検査のスコアは野球の打率と相関するのか?
Do Scores on a Tachistoscope Test Correlate With Baseball Batting Averages?

Alan W. Reichow, Kenneth E. Garchow and Richard Y. Baird
May 2011, Volume 37, Issue 3, pp. 123–126

背景:
毎年数百万ドルが、個々のアスリートの成績向上のために使われている。視覚訓練にタキストスコープ(瞬間露出機)が用いられる場合があり、閲覧時間すなわち視覚認識時間が測定される。タキストスコープのトレーニングツールとしての可能性に関する研究が注目されているものの、アスリートのスポーツ能力の測定あるいは予測ツールとしてのタキストスコープの利用についてはまだ検証されていない。この試験的研究の目的は、タキストスコープに提示された投球の写真を識別する能力と打率から判定したバッティング能力が相関するかどうかを調べ、タキストスコープの能力測定ツールとしての可能性を評価することである。
方法:
パシフィック大学の野球チームに属するピッチャー以外の選手20例を対象に、野球の写真を使用したタキストスコープ検査を実施した。試験では、投手が4種類の異なる球種を投げる瞬間が映っている30枚の写真を無作為の順で提示し、どの球種を投げているのかを被験者に判定させた。各写真の提示時間は0.2 秒とした。この結果を各選手の昨シーズンの打率と比較した。
結果:
タキストスコープに提示された投球の写真を正確に同定する能力と打率には正の相関が認められた(r=0.648、P<0.01)。この結果から、タキストスコープに提示された投球の写真から球種を見分ける優れた能力は、高いバッティング技術と相関することが示唆される。
結論:
タキストスコープ検査のスコアは打率と正の相関を示した。タキストスコープはバッティング能力の評価ツールとして使用可能かもしれない。タキストスコープがアスリートのスポーツ能力の測定に妥当な方法であるのかどうかを判断するためには、さらに、野球以外のスポーツ種目の選手や、異なるレベルの選手、タキストスコープの提示時間を変えた試験を実施する必要がある。また、軍事や警察の仕事など他の分野へのタキストスコープの応用も考えられるかもしれない。
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オリンピックレベルのアスリートの視覚機能 ― 第一報
The Visual Function of Olympic-Level Athletes—An Initial Report

Daniel M. Laby, David G. Kirschen, and Paige Pantall
May 2011, Volume 37, Issue 3, pp. 116–122

目的:
オリンピックレベルアスリートの視覚機能について述べ、さらに、スポーツ種目間での視覚機能の相違についても言及する。
方法:
オリンピックレベルアスリート157例を対象に、市販の検査システムを用いて、統一された条件下でスポーツにかかわる視覚機能を評価した。視覚機能は、遠距離で検査され、片眼視力検査、輪郭ステレオグラムおよびランダムドットステレオグラムによる立体視検査、コントラスト感度検査を行った。
結果:
ボクシング選手および陸上(トラックおよびフィールド競技)選手の平均logMAR視力は-0.078~-0.060を示した。また、他のスポーツの選手では-0.121よりも良好な結果を示した。右目および左目の視力では、陸上選手とアーチェリー選手間、陸上選手とソフトボール選手間、ソフトボール選手とボクシング選手間で統計学的な有意差(P=0.0005~0.0243)が認められ、なんらかの傾向があることが示唆された。アーチェリー選手の遠距離での輪郭ステレオグラムの平均は62 arcsecであり、サッカー選手、ソフトボール選手およびスピードスケート選手の数値よりも不良であった。コントラスト感度検査の結果については、低空間周波数では全ての競技の選手で同等であったが、一方、高空間周波数ではソフトボール選手がスピードスケート選手、陸上選手およびバレーボール選手よりも良好であった。
結論:
特定のスポーツの選手に共通した視覚能力の特徴が存在する可能性がある。加えて、オリンピックレベルのアスリートにおいてはスポーツの種類によって視覚機能の測定値に違いが生じる。特定のスポーツに参加しようとしている選手に必要とされる視覚機能を特定し、また、選手に視覚機能の弱点がある場合にはそれを改善することができれば、選抜レベルおよびアマチュアレベルアスリートのさらなる活躍につながるかもしれない。
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ハイドロゲルコンタクトレンズ連続装用中に角膜浸潤がみられたコンタクトレンズ使用者における眼表面・外眼部およびレンズの細菌叢
External Ocular Surface and Lens Microbiota in Contact Lens Wearers With Corneal Infiltrates During Extended Wear of Hydrogel Lenses

Mark Willcox, Savitri Sharma, Thomas J. Naduvilath, Padmaja R. Sankaridurg,
Usha Gopinathan, and Brien A. Holden,
March 2011, Volume 37, Issue 2, pp. 90–95

目的:
ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)素材のソフトコンタクトレンズの連続装用者のコンタクトレンズもしくは眼表面上に細菌が存在する場合、有害事象が発現しやすくなるかどうかについて検討した。
方法:
コンタクトレンズ未使用者を対象とし、HEMA素材のハイドロゲルコンタクトレンズを6晩連続装用、1週間交換で使用させた。試験期間は3.5年とし、試験開始から1晩後、1週間後、1ヵ月後、その後は3ヵ月毎に、眼瞼縁下部、球結膜上部およびコンタクトレンズから採取した細菌を培養し、細菌のタイプおよびコロニー数を調べた。細菌と有害事象の関連について保菌者(試験1年経過時に2ヵ所以上の採取サンプルから多数の細菌が検出された場合に保菌者とした)と非保菌者間で比較し、その関連性を多変量ロジスティック回帰分析により評価した。
結果:
コンタクトレンズ上にグラム陽性菌(特にコアグラーゼ陰性ブドウ球菌もしくはコリネバクテリウム菌)が存在する場合、コンタクトレンズ起因性角膜辺縁潰瘍(CLPU)が発症する確率は約3倍、無症候性角膜浸潤(AI)については8倍高かった。CLPUを発症した患者のコンタクトレンズからは、黄色ブドウ球菌が最も高い頻度で検出された。コンタクトレンズ上にグラム陰性菌が存在する場合、コンタクトレンズ起因性急性充血(CLARE)が発症する確率は5倍高かった。CLAREおよびAIを発症した患者のコンタクトレンズからは、インフルエンザ菌が最も高い頻度で検出された。
結論:
連続装用中に細菌がコンタクトレンズ上に存在することは、CLARE、CLPUおよびAIなど角膜の炎症を引き起こす要因になる。
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4種のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ一晩装着後の角膜浮腫の分布
Distribution of Overnight Corneal Swelling Across Subjects With 4 Different Silicone Hydrogel Lenses

Amir M. Moezzi, Desmond Fonn, Jalaiah Varikooty, and Doris Richter
March 2011, Volume 37, Issue 2, pp. 61–65

目的:
片眼にさまざまな酸素透過率(Dk/t値)のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを装着し、反対眼はコンタクトレンズを装着せずに8時間睡眠した際の、角膜中央部の浮腫の測定値の分布を検討した。
方法:
コンタクトレンズ初心者29例を対象として、片眼にlotrafilcon A(Dk値 140)、balafilcon A(Dk値 91)、galyfilcon A(Dk値 60)、senofilcon A(Dk値 103)素材でレンズパワー-3.00D、-10.00D、+6.00Dのコンタクトレンズを、順不同で別々の夜間に装着させた。反対眼(コンタクトレンズ非装着眼)を比較対照とした。コンタクトレンズ装着前および起床後コンタクトレンズを取り外した直後に、デジタル光学式角膜厚さ計を用いて角膜中央部の厚さを測定した。
結果:
全てのレンズ装着眼の角膜中央部の浮腫の平均値(7%)と中央値(6.8%)との平均差はわずか0.2%であり、正規分布を示すことが示唆された。各レンズ装用後の角膜中央部の浮腫の平均値とデータ範囲に相関は認められなかった(r=0.058、P=0.766)。それぞれのコンタクトレンズにおいて、コンタクトレンズ装着眼、非装着眼のいずれにおいても、角膜中央部の浮腫は正規分布を示した(いずれもP>0.20)。また角膜中央部の浮腫の平均値には、コンタクトレンズ装着眼と非装着眼との間(r=0.895、P<0.001)、ならびにlotrafilcon Aと他の3種のコンタクトレンズ(いずれもP<0.001)との間に有意な相関が認められた。
結論:
コンタクトレンズ装着眼および非装着眼のいずれにおいても、角膜中央部の浮腫の測定値は正規分布曲線を示した。レンズの種類には関係なく、個々の角膜浮腫が生じていると考えられる。
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コンタクトレンズ使用者にみられたドライアイの症状緩和を目的とするヒドロキシプロピルセルロース点眼剤の長期使用: 症例に基づく知見
Long-Term Use of Hydroxypropyl Cellulose Ophthalmic Insert to Relieve Symptoms of Dry Eye in a Contact Lens Wearer: Case-Based Experience

Arden H. Wander
January 2011, Volume 37, Issue 1, pp. 39-44

目的:
コンタクトレンズ使用者のドライアイ治療に対して、ヒドロキシプロピルセルロース点眼液の25年以上にわたる使用が有効であった症例を報告する。
方法:
30年以上ドライアイ症状がありコンタクトレンズを使用している女性の臨床所見を調査した。この患者はシェーグレン症候群と診断され、シルマー試験により涙液が不十分であることが確認されている。また細隙灯顕微鏡検査により、両眼の角膜にフルオレセインで染色される点状病変が認められ、上輪部角結膜炎の所見が確認された。
結果:
当初、本患者のドライアイ症状は人工涙液の低頻度の点眼により改善がみられたが、症状が悪化したため、毎日1回のヒドロキシプロピルセルロース点眼液による治療を開始した。ヒドロキシプロピルセルロース点眼液による治療に加え、涙点プラグの使用および徐々に酸素透過性が向上してきたソフトコンタクトレンズの改良により、ドライアイの所見、症状は25年の間ほぼ緩和されてきた。ヒドロキシプロピルセルロース点眼液とコンタクトレンズの同時使用は、大きな副作用や視力の低下を伴わず忍容性が良好であった。
結論:
ドライアイは多くの場合、長期的な治療を必要とする慢性疾患である。本症例では、ヒドロキシプロピルセルロース点眼液の日常使用が自己免疫疾患によるドライアイに対して有効であり、数十年にわたって症状を軽減し、疾病重症度の客観的尺度を改善した。今回の結果は、入手可能なエビデンスに基づいたヒドロキシプロピルセルロース点眼液に関するデータと一致しており、臨床診療におけるヒドロキシプロピルセルロース点眼液の使用は中等度から重度のドライアイの治療として適切であることを裏付けるものである。
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以上は、EYE & CONTACT LENS(Springer Japan KK Springer Healthcare Business Unit)掲載記事の抄録を翻訳したものです。

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Translated from EYE & CONTACT LENS. Provided by Springer Japan KK Springer Healthcare Business Unit.
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